バイクのABSは本当に安心?完璧ではなくメリット・デメリットがある理由

バイクABS

 

自動車には装着されているのをよく聞きますが、バイクにもABSが付いているのはご存知でしょうか?

 

しかも2018年10月からバイクのABS標準装備化は義務付けとなりました。

 

でもバイクのABSと聞いても、

 

  • そもそもABSって何?
  • メリットやデメリットは?
  • ABSの義務化ってなんなの?
  • 取り外したり後付けできるの?

 

といった疑問が思い浮かぶと思います。

 

ぶっちゃけABSって何の略なのかも気になる人も少なくないのではないでしょうか?

 

そこでABSの構造や効果、バイクのABS義務化の詳細など、ABSに関する疑問を全て解決していきますので、バイク好きはぜひ一読しておいてください!

 

 

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バイクのABSはブレーキがロックしないように調整してくれるもの

 

バイクABS

 

ABSとはアンチロックブレーキシステムの略で、ブレーキを一気に握ってもセンサーが検知してホイールがロックせず適正な制動力にしてくれる安全装置のことです。

 

そのため急ブレーキをかけても車輪がロックしないため、車両の安定性が保たれて転倒を回避することもできます。

 

例えば、雨に日にブレーキを力任せにかけるとすぐにタイヤがロックし、スリップして転倒してしまうと思います。

 

しかしABSがあればスリップすることなく安定した状態で止まることができます。

 

もともABSは自動車で実用化されており、1987年に初めてBMWがバイクにも採用を始めました。しかし当時のABS機構は決して小さくなかったため、あまり普及しませんでした。

 

そこでホンダがバイク専用のコンパクトなABSを開発し、1992年に市販車に搭載してから徐々に広まっていきました。

 

自動車では標準装備となっている

 

ABSはほとんどの自動車に搭載されています。

 

自動車でブレーキがロックするとハンドルが効かないのはもちろん、車の重量物がロックした状態でコントロールできず滑っていくことはかなり危険でもあります。

 

そのため力いっぱいブレーキペダルを踏み込んでタイヤが滑り始めれば、

 

ABSが意図的にブレーキを緩める→フルブレーキをかける

 

を繰り返し、安全に停止できるように調整してくれます。

 

自動車でABSを聞かせる場面はなかなかありませんので、最近の自動車教習所では直線でブレーキペダルを一気に踏み込んでABSを作動させる体験教習も組み込まれているところが多いようです。

 

バイクのABSの構造

 

バイクABS

 

バイクのABS大きく3つの部品から構成されています。

 

  • センサー
  • コントロールユニット
  • ABSモジュール

 

まず車輪の回転速度をセンサーによってパルス(電気信号)を計測して回転速度を計測します。

 

次にセンサーから送られてきた情報をコントロールユニットで実際の速度とタイヤの回転数の差を監視し、車速と回転数の差が大きければ「タイヤがロックしている」という判断を下します。

 

そしてブレーキの油圧をコントロールしているABSモジュールに信号を出してブレーキロックを解除し、回転が戻ると再び油圧をかけていきます。

 

ABSモジュールはブレーキのマスターシリンダーとキャリパーの間に位置し、コントロールユニットの指示により人間の力で発生していた油圧を逃す働きがあります。

 

このような一連の流れによって安全に停止するところまで持っていくことができるのです。

 

バイクのABSが作動するとブレーキレバーから振動が来る

 

ABSの仕組みがわかりましたが、実際にバイクのABSが作動するとどうなるのか気になりますよね。

 

ABS付きのバイクでブレーキを力一杯握ると、ブレーキレバーが小刻みに振動しているような感覚になります。

 

これは、

 

  • センサーでホイールのロックを検知して機械的にブレーキを解除
  • 再びフルブレーキをかける

 

といった動作が一瞬で何度も繰り返されているからです。

 

そのため、ABSを体験した人は「急ブレーキをかけるとブレーキがボコボコする」と表現されることが多いようです。

 

バイクにABSが付いていると感じる3つのメリット

 

ABSの構造や役割をご紹介しましたが、バイクのABSが付いているメリットとして、以下の3つが考えられます。

 

  1. タイヤのロックを防いで転倒を減らす
  2. 路面状況が悪くても安定して止まれる
  3. 安心して止まれるためバイクのライディングに集中できる

 

ずべてのバイクにABSが装備されると、バイクで起きる命に関わる深刻な事故の25%を軽減できるとも言われています。

 

そんなABSのメリットを一つずつ見ていきましょう。

 

 

1.タイヤのロックを防いで転倒を減らす

 

走行中にいきなりブレーキをかけるとタイヤがロックして制御不能になります。最悪の場合は転倒を起こして大ケガにつながることも考えられるでしょう。

 

バイクの運転に慣れている人であればブレーキをロックさせるシーンはことはほとんどありませんが、急に相手が飛び出してきた時やバランスを崩した時など、パニックブレーキをしてしまうことも考えられます。

 

そんな時にABSが搭載されていれば、ブレーキを力いっぱいかけても、転倒に繋がるブレーキロックを解除し、リスクを軽減しながら安全に減速させてくれます。

 

2.路面状況が悪くても安定して止まれる

 

バイクABS

 

ABSが搭載されている状態でフルブレーキをかけると、制動距離を短くすることができますので、どんな路面でも最大限の制動力を発揮することができるでしょう。

 

そのため雨で濡れている路面や砂利道などグリップが低い路面などのタイヤがロックしやすいコンディションではかなり効果を発揮します。

 

3.安心して止まれるためバイクのライディングに集中できる

 

ABSが付いているおかげで安心できるので、その分ハンドル操作やスロットル操作といった他の操作に集中できます。

 

特にバイクは精神的な部分がライディングに大きく影響するため、ライディングで一番難しいブレーキの部分で安心感を感じるだけでかなり快適に乗れるのは間違いありません。

 

ただし、あくまでABSはライダーのブレーキ操作を補助する機構であるため過信は禁物です。

 

ABSはもちろん横滑りには対応していませんし、状況や環境によってはABSを搭載していないバイクよりも制動距離が長くなってしまうこともあります。

 

そのため、あくまで自分がコントロールできるスピードで楽しみましょう。

 

バイクにABSがついていることで感じる3つのデメリット

 

一見ABSはメリットばかりのように感じるかもしれませんが、もちろんデメリットも存在します。

 

  1. バイクの車重が重くなる
  2. バイクの値段が高くなる
  3. ABSが付いているからといって必ずしも絶対安全ではない

 

デメリットも順に見ていきましょう。

 

1.バイクの車重が重くなる

 

ABSを搭載すると、車重が3〜5キロほど重くなります。

 

バイクにおいて3〜5キロの重量増はABS無いバイクに比べると違和感を感じるレベルの重さとなります。特に250ccクラスまでの軽量バイクであれば走行性能にもかなり影響するでしょう。

 

しかし、最近の公道を走るバイクは以前に比べて他の部分で軽量化されていることも多いため、トータルで考えるとあまり気にならないかもしれませんね。

 

2.バイクの値段が高くなる

 

ABSはセンサーやコントロールユニットなど高価な部品が使用されているため、非搭載のバイクと比べると5万円ぐらい高くなります。

 

しかし今後義務化が進むことによりABSの量産化が本格的に進むと考えられますので、今後価格が安くなっていくのは間違いありません。

 

3.ABSが付いているからといって必ずしも絶対安全ではない

 

ABSが付いているからといって、必ずしも安全に停止できるわけではありません。

 

なぜならホイールのロックをセンサーを検知して機械的にロックを解除するため、サーキットなどの高速走行中ではABSが作動していると制動距離が長くなって止まらないなんてことも起こるからです。

 

そのためABSはあくまで万が一の保険のように考えておき、普段と同じ安全運転を心がけましょう。

 

 

バイクにABSが付いているかどうかの見分け方

 

バイクABS

 

ブレーキの制御装置であるABSは搭載されているからといっても見かけ上はほとんど変わりません。しかし、唯一ABS搭載車かどうか見分けるポイントがあります。

 

ブレーキキャリパー(制動機構)が付いている部分にパルスセンサーと呼ばれるギザギザの網のような金具が取り付けられているか、キャリパー部分にセンサーのコードのようなものが取り付けられているかどうかの2点で判断できるでしょう。

 

これらはセンサーはホイールがロックしているかどうかを検知するものですので、ABSを搭載しているバイクには必ず取り付けられているのです。

 

現在バイクのABSは標準装備になっている

 

バイクのABSは2015年1月に国土交通省の道路運送車両法の保安基準等の改正によってバイクに先進制動システムの装着を義務付けるということが決まりました。

 

そのため、126cc以上のすべてのバイクにABSもしくはCBSの標準装備化が義務付けられるため、反対に取り付けられていないバイクは違反になることに。

 

具体的には、

 

  • 新型車は2018年10月から適応
  • 継続生産車の対応は2021年から

 

となっています。

 

基本的にこの義務化は、すでに販売されているバイクに対してではなく、これから販売されるバイクに対してであるため、私たちユーザーはそこまで神経質にならなくてもいいとも考えられます。

 

ただしこれから新車を買おうと考えているのであれば、ほぼABS付きのバイクを購入することになるのは間違いありません。

 

もう少し具体的に見ていきましょう。

 

2018年10月1日以降の新型には必ず付けなければいけない

 

2018年10月1日以降の126cc以上のバイクにはABSの搭載が義務付けられています。

 

実はこの義務化の制度は早い段階から採用される予定でしたが、制度としてABSを義務化するためにはABS機構の軽量化やコストダウンなどの課題がありました。

 

そして2018年にようやくこれらの課題を乗り越えたために実施されることになりました国内4メーカーが対応できるようにするためには長い時間がかかったとも言えますね。

 

また、ABSの義務化は以下の3点の条件も付いています。

 

  • 原付二種(51cc〜126cc)のバイクには126cc以上と同様に一定の要件を満たしたABSもしくはCBSを取り付けなければいけない
  • 原付一種(50cc以下)は義務化の適用外
  • オフロード競技で使われるエンデューロ車とトライアル車も適応外

 

そのため126cc以上のバイクはオフロード車を除いてほぼすべての新型車には装着が義務となっていることになります。

 

2021年からは継続生産車にも必ず付けなければいけない

 

2018年10月以降に販売されるバイクには標準装備が義務となっていますが、以前から販売されている継続生産車の場合は2021年10月1日から義務化が開始されます。

 

さらに形式指定を受けていない輸入車も同等に2021年10月1日から開始されます。

 

バイクによっては前後輪のブレーキ配分のバランスを制御するCBSを標準装備しなければいけない

 

バイクABS

 

ABSは126cc以上のすべてのバイクでの搭載が義務付けられますが、51cc以上126cc以下の「原付二種」にはABSかCBSという機構が搭載されていなければいけないと国土交通省が発表したのはわかりましたが、そもそもCBSとは一体何なのでしょうか?

 

CBSは、「コンバインドブレーキシステム」の略で、前後ブレーキどちらかに入力した時に、もう片方のブレーキにも入力が入る状態にする機構のことをいいます。

 

国土交通省の定義によると「複数の車輪の制動装置を単一の操作装置によって作動させることができる装置」となっています。

 

CBSが搭載されているバイクは運転が苦手なライダーが、どちらか一方のブレーキをかけてもしっかりと前後の制動力が得られるようになるため、安全性を考えるとABSよりも優れているかもしれません。

 

さらにCBSの歴史はABSよりも古く、ホンダが1976年にレーシングマシンに採用を始めたことが始まりとも言われています。

 

その後1982年に大型ツアラーバイクで搭載されて市販が開始されることに。

 

しかもCBSはABSと違ってセンサーや複雑なコントロールユニットが必要ないため、構造がシンプルで原付バイクにも積極的に採用されていたりと、小排気量のバイクに多く普及しています。

 

バイクのABSは後付けできない

 

バイクのABSは前後ホイール、ブレーキレバーにセンサーを取り付け、ECUにコントロールユニットを取り付けないといけないため、ABSを後付けするのはかなり時間とお金がかかるため、ほぼ不可能と考えられます。

 

もちろんかなりマニアックな人であればワンオフで装着することもできるかもしれませんが、さすがにセンサーやコントロールユニットを自作することはできないと思いますので、現実的ではないでしょう。

 

そのため安全面を考えてABSを付けたいと考えていても、既存のバイクに取り付けるのは諦めたほうがいいでしょう。

 

また、ABSの義務化は新車時にメーカーが装着して販売しなければいけないということですので、現在乗っているバイクに後付けしなくても違反ということではありませんので安心してください!

 

バイクのABSは解除することもできるが故障する可能性があるためやめておいたほうがいい

 

実はバイクのABSは意図的に解除することもできるのです。ABSのヒューズを抜いてセンサーの配線の接続を外すと簡単に解除ができます。

 

ABSが普及し始めた頃はABSの出来がイマイチのため、意図的に解除して乗っている人も多かったようです。

 

しかし現在のABSはかなり性能が良くなってきたため、わざわざ解除する必要がありません。しかもABSの義務化でABSを解除したまま走れば違反となってしまいます。

 

また、ABSのセンサーはECUを介して診断機能に反映されるため、解除しているとバイクが故障していると勘違いして他の機能が誤作動して故障する危険もあります。

 

そのため現在はABSを解除するとデメリットしかないとも考えられるでしょう。

 

まとめ:バイク初心者にはABS付きバイクはかなりおすすめ

 

バイクABS

 

免許を取ったばかりでバイクの運転に慣れていない人はブレーキがロックする感覚はわからないと思いすので、とっさの時についタイヤをロックしがちですので転倒のリスクが大きいのは否めません。

 

そんな時にABSがあれば転倒のリスクを減らすことができるため、初心者ほどABS付きのバイクを選ぶことをおすすめします。

 

さらにABS付きのバイクは年式も新しく故障やトラブルの心配も少ないため、メカの知識も少ないバイク初心者にとってベストな選択とも言えるでしょう。

 

 

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