群馬県の伊香保温泉・榛名山までスーパーカブ90CCでツーリング

群馬県の伊香保温泉・榛名山までスーパーカブ90CCでツーリング

 

今回のツーリングでは、群馬県の伊香保温泉、そしてその先の榛名山を愛車のスーパーカブ90ccと共に目指していきました。

 

埼玉県南東部の自宅から川口に行き、国道17号線をひたすら北上し、群馬県南部を縦断します。群馬県と埼玉県の間は住宅地が少なく、交通量も信号の数も少ないので愛車を思う存分走らせることが出来ます。もちろん節度を守って迷惑を掛けないように走りますが、普段の街乗りの窮屈さから解放されてとても気持ちが良いです。バイクの方から「もっとスロットル開いてくれよ」と言ってくる感触さえあります。

 

いつもなら「歩行者とか自転車とかに対応できないから我慢しれくれ」となだめるのですが、人気のない県境の広い道路はそういった気兼ねをせず、バイクで走る楽しさを実感させてくれます。

 

前橋を過ぎて榛名山の麓まで行くと、関東平野の北端を教えてくれる山々が迎えてくれます。山のない場所で育った人間なのでそれだけでテンションがあがります。違う土地に来たわくわく感を抱いて伊香保温泉を目指すと、温泉街がすぐ見えてきます。温泉街なのでバイクは通れませんが、さすが群馬県、駐車場が広いので駐めるところには困りません。榛名山の山頂の手前にある榛名高原は絶景です。だだっ広い野原を切り裂くように道が延びていて、どれだけ速度を出しても通り抜けられる気がしませんでした。それほど広大な自然のエリアです。

 

このツーリングルートの難点

 

埼玉県南東部から榛名山を目指す場合、国道17号線を使って浦和・大宮を通り抜けなければならないのですが、これが非常に混雑しています。というのも埼玉と東京を結んでいる県内有数の大動脈なので、上り下りを問わず渋滞が常態化します。幸い私のスーパーカブは原付並(というか90ccなので厳密には原付二種というれっきとした原付なのですが)に小さいので隙間を縫って移動できますが、もっと大きなバイクでは難しいかもしれません。

 

混雑具合を見て、別ルートを検討してみても良いかもしれません。渋滞はドライブにとって不倶戴天の敵です。200kmほどの旅なので、無駄に時間と体力を使うわけにはいきません。

 

またこの17号線なのですが、深谷あたりでふたつに分岐します。そのどちらも17号線です。ふたつの17号線は前橋で合流するのですが、走行距離が違ってきます。北に行く方を選べば良いのですが、初めて行く土地なのでどの方面に行くのか分からず戸惑ってしまいました。

 

こういった細かい分岐は他にもいくつかあり、迷うことが少ない楽なルートを選んだはずなのに実際は入念な下調べが必要でした。あと群馬のあたりは新しい道路が割と良く通るらしく、更新できない紙媒体の地図より地図アプリの方が役に立ちます。

 

群馬県の伊香保温泉・榛名山ツーリングルートのまとめ

 

埼玉県から伊香保温泉・榛名山までスーパーカブ90CCでツーリングする場合、だいたい3時間ほどで到着します。

 

小型バイクは渋滞でも通り抜けられるのが利点ですね。50ccと違って速度も出せるので、一般道路なら充分なスピードとパワーを感じられます。自転車と同じ所に駐車できるので途中で色々な所に立ち寄れるのも便利。原付二種の利点でもあります。

 

伊香保温泉の温泉街はとても和やかな場所で、階段が設けられた坂を挟むようにお店やお風呂屋が建ち並んでいて、温泉好きなら間違いなく満足いきます。入湯料もかなり安いですし、坂の上から渋川の町並みを見下ろす眺めは絶景です。なお群馬に入るとどこにでも焼きまんじゅうとこんにゃく屋があります。群馬県民はどれだけ好きなんですかね…。

 

榛名湖を越えたところにある榛名神社は榛名山の自然に溶け込む形で建てられ、非常に神秘的です。境内を緑の涼しい空気が流れていて、一苦労して登ってきた甲斐がありました。この榛名神社の印象で、榛名山のファンになりました。

 

また群馬県全体の印象として、非常に走りやすい土地でした。流石に前橋や高崎あたりになると混雑が始まりましたが、さいたま市と比べるとたいした混み具合ではありません。群馬県は自動車が多く、埼玉県は自転車が多い理由がよく分かりました。

 

スーパーカブで伊香保へ旅する際に気をつけなければいけないのは、温泉街が山の上にあり、そのため坂道を登らなければならないことです。関東平野で育った人間からするとかなりきつい角度で容赦なく曲がりくねった道を走らされます。7馬力しかないスーパーカブ90CCではかなり速度が落ちます。ギアも3速で走ることは出来ず、速度も平地での50ccぐらいに落とされてしまいます。

 

仮に50ccのスーパーカブで来たらどんなことになっていたか、あまり想像したくはありません。また山の形状の関係で、上に行けば行くほど傾斜はきつくなり、その分速度も落ちてきます。自動車には当然追い抜かれるので、邪魔にならないよう道の端っこを走りましょう。幸いスーパーカブで山道をツーリングしている光景は珍しくないので、クラクションを鳴らされたりはしません。クラクションを鳴らすより追い抜いた方が早いだけかもしれませんが。

 

とはいえ、もっとパワーのあるバイクや車なら、確かに攻めてみたくなるのも理解できます。そういうきつい道でも、遅くはなるけれど故障したりはしないのがスーパーカブの良い所。旅をするなら愛車と一緒に限ります。

 

なお完全に余談ですが、私の母は群馬の前橋近辺の生まれです。この旅から帰ってきて母に榛名山のことを報告すると、「だったら次はもちろん赤城山よね?」とにっこり言われました。母は赤城組だったのです。